
システム内製化を行うにあたって、外注化と何が異なるのか、DX化にどう影響があるのか分からない方は多いのではないでしょうか。
今回の記事では、システム内製化と外注化の具体的な違いを解説しています。また、内製化を行う際に大切な3つの要素も紹介しているため、これからDX化やシステム内製化を考えている方は参考にしてみてください。
システム内製化と外注化の違いを解説
システム内製化と外注化をまずは理解しなければいけません。ここでは下記の4点を解説します。
・システム内製化とは
・システムの外注化とは
・システム内製化と外注化の違いとは
・システム内製化を実施する企業の割合とは
それぞれ詳しく見ていきましょう。
システム内製化とはシステム内製化は、企業が外部ベンダーに頼らず自社でシステムを開発する方法です。
ベンダー依存ではシステム変更が難しく、自社内にノウハウが蓄積しないというデメリットがあります。DX推進における制約を減らすためにも、内製化が注目されています。
システム内製化により柔軟性が向上し、DX化への素早い対応が可能となれば、組織内での技術力向上やイノベーション促進につながるでしょう。
システムの外注化とはシステムの外注化は、他社やベンダーに開発を依頼する手法です。
外部の専門家に依頼することで柔軟なスケジュール管理が可能となるでしょう。また、一部のシステムの追加や修正だけであれば新しくDX人材を採用する手間がかからない点も魅力です。
業務に支障を出さずに素早くシステムの構築をしたい人や、コストをかけてでもスピード感のあるシステム構築が今必要な人にとって、外注化は最適といえるでしょう。
ただ、長期的目線で会社全体のDX化を検討している人や、開発の時間よりもコストを重視したい人は内製化の方がおすすめです。
システム内製化と外注化の違いとは内製化と外注化の違いをまとめると、次の表となります。
| |システム内製化|システム外注化|h
|システム変更|〇|×|
|短期コスト|×|〇|
|長期コスト|〇|×|
システム内製化の場合、自社でのシステム開発によってノウハウが蓄積され、システム変更が容易となります。ただし、システム開発を行う人材を集めなければならないため短期的にはコストがかかります。
一方で、システム外注化の場合は専門家に依頼するため、システム完成までの納期が希望通りになり、必要なコストが最適化されます。
ただ、自社でシステムの管理ができない状態が進むと、システムがブラックボックス化されるリスクもあります。ブラックボックス化されてしまえば、システム変更の際も追加依頼が必要です。結果として長期的にコストがかかることが課題といえるでしょう。
システム内製化を実施する企業の割合とは企業の内製化傾向は高まっています。企業に実施したアンケートによると、内製化に必要な社内ITエンジニアが既にいるか、もしくは今後雇用すると回答した企業は7割に達しました。
特に従業員1000人以上の大企業では、内製化を実施する割合が9割にも上ります。
また、中小企業も徐々に内製化を必要とするようになり、自社での開発・運用によるDX化の推進が注目を集めていくでしょう。
出典:IDC/IT投資動向に関する国内CIO調査結果を発表
企業のDX化にシステム内製化が必要な3つの理由

企業のDX化にはシステム内製化が欠かせません。なぜ内製化が必要となるのか、3つの理由を解説します。
・柔軟なシステム開発が可能になり事業成長に役立つから
・システム障害が発生した際の対処が遅れるから
・IT人材不足により外部委託会社だけでは対応できないほど業務が溢れているから
それぞれ詳しく見ていきましょう。
柔軟なシステム開発が可能になり事業成長に役立つからシステム外注では変更が難しく、適応性が低いため、DX化に柔軟に対応できません。
システム内製化によって自社でのシステム開発が可能になれば、柔軟性が向上し収益化やビジネスの拡大が実現できるでしょう。DX化に対応し、自社の競争力を維持・向上させるにはシステム内製化が必要です。
ただ、システム内製化は、DX人材の採用や初期のノウハウ不足が原因でシステム開発までのスケジュールに影響を与える可能性があります。長期的な目線でシステム内製化を進めることが大切です。
システム障害が発生した際の対処が遅れるから外部ベンダーに依存していては、システム障害が発生した際に速やかな対応が難しく、復旧に時間がかかることがあります。
システムを自社内で開発・運用しておけば、障害発生時には迅速かつ適切な対処が可能です。
システム内製化によりシステムの構造や運用方法のノウハウや技術を自社に蓄積することで、システム障害による被害を最小限に抑え、ビジネスの持続性を確保できるでしょう。
IT人材不足により外部委託会社だけでは対応できないほど業務が溢れているからIT人材不足が深刻で外部委託にも限界があるのが現状です。企業は自社でIT人材を育成し、将来的には自己完結的にシステム開発が可能となることが求められます。
IT人材を育成すれば、自社でシステムを開発・運用できるようになるだけでなく、ビジネスの変化に迅速に対応可能になります。社内でIT人材を育成し、システム内製化を進めることで、企業は長期的なコスト抑制とDXの推進を実現できるでしょう。
システム内製化の導入によって変わるDX化のスピード
システム内製化によってDX化のスピードに影響があります。具体的にどのように変わるのか、次の2点がポイントです。
・従来のDXの進め方はリリースまでに時間がかかる
・内製化後のDX化はトライ&エラーをしてシステムを構築できる
それぞれの内容を解説します。
従来のDXの進め方はリリースまでに時間がかかる内製化が行われていない場合、DX化を進めるには次のステップを踏まなければなりませんでした。
・経営判断
・統括責任者の任命
・DX化の企画立案
・実現可能性の検証と外部発注
・新事業の推進判断
・サービスリリース
DX化のノウハウが自社にないため、統括責任者を毎回任命しなければなりませんし、外部発注先とのすり合わせによってさらに時間が必要です。
サービスをリリースするべきか推進判断を経て、ようやくサービスがリリースされます。リリースまで1年半~2年程度かかることから、DX化を進めることに手間を感じる企業が多い状況でした。
内製化後のDX化はトライ&エラーをしてシステムを構築できる一方で、内製化のDXはより良いものを短期間で提供可能です。
・現場のアイデアを反映した、業務効率化や顧客サービスの向上
・内製化チームによるシステム構築作業
・サービスリリース
3ヶ月~6ヶ月の期間でトライ&エラーを繰り返しながらフィードバックと再リリースを行うため、従来よりもシステムを開発するハードルが下がっている点がメリットの一つ。
内製化によって、サービス開発チームと現場の距離が近く、現場の意見を反映しやすい環境が生まれやすい点や、過去のノウハウやトラブル対応も資産として蓄積されていく点も魅力といえるでしょう。
システム内製化を進める上で大切な3つの要素とは
システム内製化を進める上で大切な要素は以下の3つです。
・誰でも
・簡単に
・すぐ試せる
IT人材が不足する中、優れた技術者だけでなく誰でもシステム開発に参加できる環境は必要な要素の一つ
さらに、ノーコード・ローコード開発を活用して、簡単にシステム開発に取り組める、すぐ試せる環境を構築することで、内製化をスムーズに進められるでしょう。
外注化から徐々にシステム内製化に移行することが大切
まずは社内で改善が必要な部分やレガシーシステムの調査から始め、その経験を積みながら段階的に内製化を進めます。